金とプラチナの差
ふと疑問に思ったんですけど、クレジットカードとかってゴールドカードの上がプラチナカードじゃないですか?プラチナの方がゴールドより上ってことなのに、売買価格は金(ゴールド)の方が高いのはなぜなんでしょうね…
いい着眼点だぽこ♪そもそも、希少価値の面で言えばプラチナの方が高いんだぽん♪金の年間産出量約4,000tに対してプラチナは約200tと20分の1、人類が今までに採掘してきた金総量は推定約160,000tに対してプラチナは約5,100tと30分の1。この数値だけを見ても、プラチナの方が金より圧倒的に希少とわかるぽんね~♪
更に、金を採掘できる場所は地球上に点在しているんだけど、プラチナはごく限られた土地でしか採掘できないんだよ。プラチナは採れる量も場所も限られているってことだね
ほぇぇぇ…。そういった希少性を反映してゴールドカードの上をプラチナカードにしてるのねぇ...。でも、そんな希少価値が高いのに、なんで金に売買価格は負けてるのよぉ??
その要因はさまざまなんだぽんけど、1つはっきり言えるのは金とプラチナの需要の違いだぽこね!!
需要の違い?
金とプラチナの需要
金やプラチナは指輪やネックレスといった宝飾品のみに使われるわけではないよね?ほかに何に使われると思う?
う~~ん…。投資とか産業とかに使われるんですかね…?
ご名答!金とプラチナにはこの使われ方の割合に差があるんだ。まず、金の約8割は宝飾品や個人投資用のインゴットやコインといった貴金属そのものとして使われていて、約1割は自動車や化学、電子工学といった産業用として使われているよ
対するプラチナの貴金属そのものとしての使用率は約3割、産業用としては約7割と金とは対照的な使われ方をしているんだぽん♪プラチナは金より化学的に安定しているからこそ、産業用として多く使われるんだぽん♪
その使われ方の違いが金とプラチナの価格差にどう影響してくるのぉ??
例えば、ここ最近のコロナ禍で景気が停滞してしまっている時に自動車を買おうと思うかぽん??
そりゃ新しい車は欲しいけど、そんな余裕はないし、生活費を優先するわねぇ...
ほとんどの人はそう考えるだろうね。そういう人が増えるとどうなるのかって言うと、自動車産業などのプラチナを7割も使用する側からの需要がガタっと落ちるんだ。なんせ、車を作っても売れないんだからね
車を買ってる場合じゃないといったような産業需要の低下によってプラチナ自体の需要も低下して、その結果、プラチナの供給過多となってしまうから値下がりが起きてしまうということですね
そういうこと。対して金は産業用としての使用率が1割しかないから、景気の停滞で産業重要が低迷しても、そのあおりをさほど受けないんだ
じゃあ、プラチナの方が金よりも産業需要が高いからこそ、産業が不景気のあおりを受けると一緒に需要が落ちて、金との価格差が開いちゃうのねぇ...
安全資産の金
金と価格差が広がる要因はそれだけじゃないぽんよ!そもそも金は歴史的に見ても価値が0になったことがないものだぽん。景気の停滞による倒産や財政破綻等で無価値になり得る株式や債券、貨幣と違って金はそのもの自体が価値を持つ実物資産だぽこ♪
とりわけ昨今はコロナ禍による先の見えない不安からか、安全な金に資金が流入しているんだ。最悪、株式や債券や貨幣を持っていなくても金さえ持っていたらどんな不況に陥っても価値が0になることはないし、逆に金の需要の高まりと共に価値がどんどん上がっていく可能性もあるし、何より金はどの国でもそのまま使える世界共通の通貨ともなり得るからね
なるほど…。そういった理由で金の需要が高まって、更なるプラチナとの価格差に繋がっているわけですね
金価格が上がれば売る時に高く売れるからラッキーとだけ思ってたけど、みんなの不安がそのまま金価格に現れていたってわけなのねぇ...
そうだね。金価格の高騰は「この先、現金や株式は不安だから、世界共通の金に変換しておこう」といった不安への備えからの需要はもちろんのこと、「更に金価格が上昇することを見込んで、今のうちに金に投資しておこう」といった利益の期待からの需要でも起こっていると言えるわけだね