宝石に求められるもの
いきなりだけど、宝石って色・輝き・透明度・模様・形などの美しさといった審美性、長期使用しても壊れたり変色しない耐久性、身に着けても負担にならない携行性、そうざらにあるものではないという希少性を持つもののことだったわよねぇ?
うむ。このどれか1つでも欠けると宝石としての評価は落ちるね
いくら美しい宝石でもすぐ割れたり、重すぎて長時間着用出来なかったり、そもそも産出量が多かったりするとランクが落ちるということですね
ぽん♪それに加えて、宝石の安定性という観点も非常に重要だぽこ!
宝石の安定性
宝石の安定性ってぇ??
ずばり、宝石が紫外線や熱、水分、酸やアルカリにどれだけ影響されにくいかを表すのが安定性だよ
宝石の中には長時間紫外線に晒されると褪色や変色したり、熱によって乾燥して割れたり、水分を吸収して変質したり、汗や香水、化粧品などに含まれる酸やアルカリからダメージを受けたりするものがあるぽん…
ふむふむ。確かに、どれだけ審美性・耐久性・携行性・希少性に優れている宝石でも安定性が低かったらジュエリーとして日常使いするのは難しいですね
でも、なんか耐久性と安定性の項目って被ってない??
いい指摘だね。わかりやすいように安定性という項目を他と切り離して説明してきたわけだけど、本来、安定性は耐久性という項目の1つだよ
宝石の耐久性はどれだけ傷つきにくいかというモース硬度とどれだけ割れにくいかという靭性、そして、どれだけ外的要因で変化しにくいかという安定性の3つの項目で決められているということだぽんね♪
宝石の耐久性(硬度+靭性+安定性)
じゃあ、最後に耐久性に注意すべき宝石を主要なものだけでいいから教えてぇ!!
じゃあ、順番に行こうか。まず、真珠(硬度2.5)、珊瑚(硬度3.5)、琥珀(硬度2~2.5)、ジルコン(硬度6.5~7.5)、ゾイサイト(硬度6~7)などのモース硬度7を下回る宝石は傷つきやすいために取扱いに注意が必要だよ
実は空気中の砂塵の硬度は7もあるみたいだから、硬度が7以下の宝石だと知らぬうちに傷だらけになる可能性があるということですね
だから、硬度が低い宝石は室内のみで着用する、保管するときは個別に柔らかい布で包むなどの対策が有効だぽん♪
硬度が8と9の宝石を一緒に保管してたら硬度8の宝石に傷がつくから、硬度7以上の宝石でも個別に保管するのは重要ねぇ♪
うむ。次に、靭性に注意が必要な宝石はエメラルド、オパール、トパーズ、クンツァイト、ペリドット、ゾイサイトなどだね
どの宝石も基本的に衝撃には要注意ですが、上記の宝石はちょっとぶつけたり落としたりしただけで割れる可能性があるので注意ですね
地球上で一番硬いと言われるダイヤモンドもモース硬度が最高値の10なだけであって、特定の方向に衝撃が入ってしまえば簡単に割れるぽんから注意だぽこ…
モース硬度とは言うけど、硬さを表す指標は靭性だったわねぇ♪
最後に、安定性で特に注意が必要な宝石は以下の通りだね。
①紫外線:アメジスト、シトリン、クンツァイト、トルコ石(ターコイズ)、トパーズ(Fタイプ)、真珠など
②熱:真珠、珊瑚、琥珀、エメラルド、オパール、トルコ石など
③水分:真珠、珊瑚、琥珀、トルコ石など
④酸やアルカリ:真珠、珊瑚、琥珀、ペリドットなど
Fタイプトパーズってなんぞや?って方はコチラを見てくださいね!
ただ、宝石は潜在的な色を引き出すための加熱や石自体を補強するための充填といった処理が施されることがあって、その処理によって安定性が変わってくることもあるぽんから、あくまで参考程度にとどめておいて欲しいぽん!
なんにせよ、自分が気に入っている宝石の硬度や靭性、安定性といった耐久性をきちんと把握しておくと、長く宝石を楽しめるってわけねぇ♪