
有機物の宝石
宝石と呼ばれるものの大部分はこれまでご紹介してきたような無機物(鉱物)です。しかし、宝石には有機物のものもあります。その中でもとりわけよく見聞きする「真珠」「珊瑚(さんご)」「琥珀(こはく)」を簡単にご紹介します。
真珠(パール)家
6月の誕生石として有名な「真珠」という子は「人類最古の宝石」と言われています。なぜこのように言われるかの理由に以下の2つが挙げられます。
・最古から人類にとって重要な食糧であった「貝」から採れるのが真珠であり、この子が採れる可能性はごく稀でも、貝自体の存在は人類の身近にあったため
・採れたそのままの状態でも十分美しく、現代のようなカット技術や研磨技術を持たない最古において珍重されたため
そんな最古より愛されてきた「真珠」の現状ですが、そのほとんどは「養殖」によってできています。
無機物(鉱物)の宝石、例えば「ダイヤモンド」などにも人工的に作られた合成石があり、一般的に「天然ダイヤモンド」は「本物」、「合成ダイヤモンド」は「偽物」という認識がなされます。
この認識からか「養殖」と聞くと「人工物=偽物」といった印象を受けてしまいがちです。実際、「養殖真珠」には人の手が加わっているのだから、厳密には「真珠」ではなく偽物では?といった裁判沙汰もあったりしました。しかし、今では「養殖真珠」もれっきとした「真珠」として認められています。
そんな「養殖真珠」にはいくつか種類がありますので、以下に簡潔にまとめます。
アコヤ養殖真珠
アコヤ貝から採れる子で、「真珠」と聞いて真っ先にイメージされるのがこの子だと思います。
三重県伊勢志摩や愛媛県宇和島が有名な養殖地で、国内での養殖が盛んなため「和珠(わだま)」とも呼ばれます。
ホワイト/クリーム/グリーン/グレー系などのカラーがあります。
珊瑚(コーラル)家
余談ですが、「珊瑚」には俗に「むし孔(あな)」と呼ばれる小さい穴がよく見受けられます。天然の証拠ではありますが、埃が入ると汚れるので最近では樹脂状物質や珊瑚の小片で穴を塞ぐ処理がよく施されています。