香水のアレなぜ?コレなに?「”パルファムやプールオム”てなに?」(R3.3/13UP)

意外と知らない「香水」の種類

「香水」を日常的によく使用するという人は多いと思いますが、一口に「香水」と呼ぶものが濃度(香りの強さ)持続時間によって実は名称が変わることをご存知ですか?実は、以下の4種類のものを我々はひとまとめにして「香水」と呼んでいます。

※「名称」「濃度」「持続時間」に関してはメーカーや商品でまちまちですので、あくまで参考としてご覧ください。

Ⅰ.パルファム(parfum)

パルファムの例:シロ〈フリージアミスト〉

濃度:15~30% 持続:5~7時間

フランス語の「parfum」には「香り」という意味があります。一番濃度が高いもので、我々が一般的に「香水」と呼ぶものはこれに当たります。英語で言うところの「パヒューム(perfume)」です。

Ⅱ.オーデパルファム(eau de parfum)

オーデパルファムの例:ディオール〈ミスディオール〉

濃度:8~15% 持続:5時間前後

フランス語の「eau de」には「~の水」という意味があります。「パルファムの水」ということなので、「パルファム」よりは濃度が低くなり、持続時間も減ります。

Ⅲ.オーデトワレ(eau de toilette)

オーデトワレの例:ヴェルサーチ〈ヴァニタス〉

濃度:5~8% 持続:3~4時間

フランス語の「toilette」には「トイレ」という意味がありますが、「化粧」という意味もあります。要するに「化粧水」ということなので、より濃度と持続時間は減少します。

Ⅳ.オーデコロン(eau de Cologne)

オーデコロンの例:オハナマハロ〈ハリーア ノヘア〉

濃度:3~5% 持続:1~2時間

「Cologne」というのはドイツの都市「ケルン」を指します。「ケルンの水」を意味する通り、ドイツ発祥です。一番濃度と持続時間は低いです。

余談ですが、よく「香水」と同じような使われ方をする「フレグランス(fragrance)」というものがあります。これは化粧品や「香水」などに使用される香料のことです。つまり「香水」はフレグランスの1種ということであって、「香水=フレグランス」ではありません。

ちなみに、「香水」を見ているとよく「プールオム(pour homme)/プールファム(pour femme)」といった単語を見かけますが、これはフランス語で「男性用/女性用」を意味し、英語で言うところの「for men/for women」と同義です。

「香水」の種類まとめ

「香水」の正しい使い方

Ⅰ.つけ方

皆さんは「香水」をどのように使用していますか?筆者はよく左手首に2~3プッシュして、右手首で擦り合わせるように使用していますが、この使用法は間違いのようです。正しい使い方のポイントは以下の2点です。

1プッシュ

適量は「1プッシュ」です。よく使用する「香水」の香りは鼻が慣れているため感じづらく、ついつい多くプッシュしがちですが、「1プッシュ」でも周囲の人にはしっかりと香っています。

擦らない

擦ってしまうと「香りの粒」をつぶしてしまい、「香水」本来の香りを楽しめなくなるだけではなく、持続時間も短くなってしまいます。プッシュ後は擦らずに自然乾燥させましょう。

Ⅱ.タイミング

「香水」をつけるタイミングも重要です。実は、「香水」は時間経過とともに3段階で香りが変化していきます。

①トップノート

「香水」を付けてから5~10分後に香る、「香水」の第一印象となる香りです。

②ミドルノート

「香水」を付けてから30~60分後に香る、「香水」のとなる香りです。「ハートノート」とも言われます。

③ラストノート

「香水」を付けてから2~3時間後に香る、「香水」の残り香となる香りです。「ベースノート」とも言われます。

時間経過による「香水」の香りの3段変化

このように、同じ「香水」でも時間経過によって香りが変化します。「香水」本来の香りが一番発揮されるタイミングは「②ミドルノート」なので、出掛ける30~60分前に「香水」を付けておくとベストです。また、「香水」を購入する際は出来るだけ「②ミドルノート」まで確認できればいいですね。

余談ですが、終始香りが変化しない「シングルノート」や付ける人の肌によって香りが変化する「シンクロノート」と言われる「香水」も存在するようですよ。

Ⅲ.つける部位

汗を多くかく部位や体臭の強い部位(首回り、額、脇など)に「香水」を付けると、「香水」の香りが汗や体臭と混ざり合うために「香水」本来の香りを楽しむことができません。そのような事態を避けるために、以下に「香水」を付けるおすすめの部位とその理由を簡単にまとめます。

強く香らせたい場合

・手首の内側

手首はよく動かす部位なので、香りを周囲に広げやすいためです。

・耳裏・うなじ

体温が高い部位なため、「香水」に含まれるエタノールが揮発しやすく、より効果的に香りを発揮させることができるためです。

・左胸

心臓の脈動によって香りが伝わりやすいためです。

ほんのり香らせたい場合

・腰

洋服の間からほんのりとした香りが全身に行き渡るためです。

・膝裏

体温が低い部位なため、「香水」の香りが発揮されにくく、かすかにしか香りが立たないためです。

・足首の内側

歩く動作などによって、香りが下から上に立ち上り、全身をほんのりと香らせてくれるためです。